恩師ではないけど。
本来エッセイコーナー向きのネタだが、今回のトラックバック野郎のお題を見てたらちょっと書きたくなったので。
あれは某私立高校の入試面接の時のこと。
「あなたは何故本校を受験しようと思われたのですか?」
お決まりの質問がきたので、間髪入れずにお決まりの答えを返した。
「自由な校風に惹かれたからです」
「そうですか」
面接官の先生はうなづいて、次の質問を発した。
「では、自由とはなんですか?」
私はパニックに陥った。そんな質問、模擬面接で受けたことないぞ。どう答えればいいんだ。
言葉も出せずにうろたえる私に、面接官の先生は助け船を出してくださった。
「では、自由とわがままの違いはどこにあると思いますか?」
少し考えて、答えた。
「えーと…わがままっていうのはホントに自分勝手に物事を進めることで…自由っていうのは責任が伴う…んじゃないかと思います…」
蚊の鳴くような声だったと思うが、その答えを聞いて面接官の先生はにっこりと笑ってうなづかれ、こう言った。
「そうです。自由には責任が伴うんですよ。そのことを忘れてはいけませんよ」
その学校には合格したが、通学の楽な地元の公立を選んでしまったため、結局入学はしなかった。だからあの先生にお目にかかったのはあれが最初で最後である。
けれど、あの会話と、柔和な笑顔は20年以上経った今でもくっきりと思い出せる。
公立高校で過ごした高校生活は充実したものだったし、後悔はないけれど、「自由」という言葉の重さを教えてくれたあの先生に学んでみたかったな、と今も時折思うことがある。
« BLOG PEOPLE | Main | 給料日。 »




Comments